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第15回JEPN会合開催報告(オンライン)就活支援とメンタルサポートについて

JEPN staff

JEPNではネットワーク参加大学による会合を定期的に開催し、各大学の取り組みの共有や難民・避難民の学生の受け入れに関する情報提供などを行っています。

会合は2ヶ月に1回程度の頻度で開催され、年に2回は対面会合、それ以外はオンライン会議の形態で実施しています。

1月17日には、28名の関係者が集まり、滞在が長期化し、教育機関を卒業して日本での就職のサポートの取り組みが進んでいる状況をふまえ、以下の内容を話し合いました。


1.避難民の学生の就活の現状について


このテーマのもと、来日し、大学での就学を終えつつある2名のウクライナ学生(大学4年生と修士課程2年生)から、実際に経験した就職活動から得られた学びの共有をいただきました。


避難民学生の場合、就活に関する情報の少なさや日本語力の不足などから、日本人学生より活動の開始が遅れるケースも多いようです。


そんな中でも大学の就職センターやパスウェイズ・ジャパンや協力企業の提供するプログラムや情報提供を生かし、自身の目指す夢に向けて努力する姿が語られました。

エントリーシートの作成に時間がかかったり、面接で自己PRをすることに難しさを感じたり、同じ悩みを持つ仲間が周囲にいない孤独感、就職活動に失敗したときの日本での生活の不安など、避難民学生の就職活動の課題も具体的に共有されました。

受け入れ大学へは、就職活動の大変さや、日本語の習得が就職活動成功に直結する可能性が高いことを学生に積極的に伝えることなどが提案されました。


続いて、パスウェイズ・ジャパンの折居より、日本ICU財団(JICUF)とパスウェイズ・ジャパンが取り組んでいるJEP (Japan Education Pathways)プログラム(日本大学パスウェイズより改称)に在籍する学生の就活状況と2025年度就活支援プログラムの予定について共有がありました。

就活の課題と実績についての報告他、今後の取り組みとして2025年3月には難民・避難民の学生が集うリユニオンデイでにて1-2年生向けの就活準備に関するレクチャーを行い早くから就職に向けての準備をサポートする他、、4月以降は職活説明会での自己分析サポート、、企業の協力によるメンターシップ・プログラム、就活のための日本語講座、企業合同説明会など、段階を踏んだ就活サポートの活動を予定していることが紹介されました。


2.メンタルヘルスアンケートの結果報告


次に、日本ICU財団(JICUF)高田氏より、JEP(日本教育パスウェイズ)にて大学または日本語学校に在籍の学生または卒業生を対象とした調査と、学生を受け入れている教育機関を対象とした調査の結果が報告されました。

概要としては、半数以上の学生がメンタルヘルスの問題を経験していること、教育機関内のカウンセラーの利用が比較的少なく、学校外のカウンセリングや診察が多いことなどがわかりました。


また、費用の問題やカウンセラーと信頼関係を作ることの難しさなどから、専門家のケアを継続的に受けることを断念したケースも見受けられました。


こうした問題に対処するため、調査を実施したJICUFからは、学生へ専門家のリストを配布すること、メンタルヘルスの重要性を訴え、メンタルヘルスに関する偏見を取り除くためのウェビナーやシンポジウムを開催すること、英語で受けられるカウンセリングや対面で受けられるサービスを充実させること、大学や支援機関のスタッフによる定期的な面談、友達作りのためのイベント開催などの対策が提案されました。


教育機関向け調査からは、各教育機関でサポート体制はとっているものの、サポートについて改善の余地があると認識している教育機関が多いことがわかりました。また、学外の専門家のサポートも必要である、という回答が多数を占めました。


学校職員向けの相談先の確保、英語やウクライナ語でかかれる専門家のリスト、緊急時サポートや通院時の通訳の提供に向けてさらに動くべきとの意識がみられました。

メンタルサポートについては、重要なテーマの一つであるため、今回の報告を受けて、今後の対面会合などでも対応策を議論していく予定です。


3.グループワーク「就活支援等に関するグループディスカッション」


最後に、避難民学生とパスウェイズ・ジャパンの発表を聞いての感想や、課題、事例の共有をグループワークで行いました。

各グループで活発な意見交換がされ、各大学の取り組みや課題などを少人数のグループで具体的に話し合いました。

グループワーク後に各グループで話しあった内容を共有し、全体の学びとしました


今後の予定




 
 
 

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